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今日はプリンタの設定でUnion Squareのとあるビルに行った。そのビルの近くで、例によって黒人がなにやら広げて売っている。売っているものは、場所や季節によって変わるのであるが、ネクタイやらシャツやら財布やらシステム手帳やらで、今日はセーターだった。ちょうどセーターが欲しかったので、ちょいとのぞいてみる。どれでも一着$2らしい。ものすごく安く感じるかもしれないが、どうせその辺のアパレルビルから出たサンプルや不良品を拾ってきただけのことだ。頭の中で、「クリーニング代が、セーターは5ドルだから、3回着れればまあいいか」と思い、比較的まともそうなのを2着買う。

さらに近くのブラッドリーズ(衣料が多めのホームセンターという感じの所)で毛布を買う。うちのオンボロアパート、スチームの効きが悪くまじで寒いので、安い毛布でも1枚買い足そうと思ったのだ。で、ぶらぶら見ていると、電気毛布が$60-であるのを発見。貧乏人の私はかなり悩んだが、「毎日のことだし、マジで寒いし」と思って、カードのお世話になった。

2件目の出張は、コンピュータの納品。さくさくセットアップして、おまけの1時間レクチャをして、さて帰ろうかと言うときに、アメリカ人の旦那さんから「その本体の位置がよくない」とのこと。「そんなでかいコンピュータ(普通のミニタワーだけど)が、頭の近くにあるのはよくない。」そうだ。やれやれという気持ちで、ここでいいですか?という位置にセットし直し。もう慣れっこだが、白人系アメリカ人の仕切っているところは、家庭でも仕事場でもいつもこれだ。生半可な知識を押し通してくるのだな。こっちが最大限機嫌を損ねないように「お気になさるほどではありませんよ」といってもすねるし・・・いつまで経ってもガキだよな>一般アメリカ人・・・

さて、そんなこんなでうちに帰ってきて、早速問題のセーターを開けてみると、1つはラージサイズのくせにものすごく小さくて、おまけに胸ポケットまであるようなださださデザインだったので(私着るものにはこだわらないのだが、それでも許せないような逸品)ほぼゴミ箱行き決定。教会に寄付するという手もあるのだが、日曜日に教会へ行くのがめんどくさいのでたぶんひっそりと処分されると思う。もう1つは肌触りもまあまあで、ちゃんとサイズもあったのだが、とんでもない柄がついていたのと、前後で首周りが同じというすばらしい縫製のため、部屋着決定。結局安物買いの銭失いだった。

で、もう一つの電気毛布だが、これがもう電気毛布なのだ。どういうことかというと、電気毛布の「電気」は電気椅子の「電気」という感じで、ものすごく薄っぺらい毛布2枚の間に中の発熱するコードがくっきり浮き出ている状態。(もちろんさわるとごつごつする)もし、ホームページの更新が1ヶ月以上止まっていたら、電気ショック死していると思ってくれ。え〜ん。こわいよおおおおお。





私が名付けたのだが、ニューヨークには(そしてたぶんそのほかのアメリカの都市にも)「わーどおばちゃん」が存在する。要は日本人として壊れてしまった人たちだ。何故「わーどおばちゃん」と名付けたかというと、ワードの発音がおかしいのだ。

仕事柄、いろいろな人からコンピューター関係の問い合わせの電話が入ってくる訳なんだが、マイクソソフトの製品に「Word 97」というのがあるし、それ以外でも「ワード」という単語の出現率は結構高いわけなんだな。で、そういう日本人として壊れてしまった人たちは必ず、必要以上にネイティブ風の発音で「ワード」を「ぅお〜ど」と言うのだな。(笑)

いや、別にそれはそれでいいんだが、これが日本人相手に日本語でしゃべっているときに出てくるので、はっきり言って滑稽。「あんまりいいコンピュータじゃなくて、ぅお〜どプロセッサになればいいんです。」って感じ。笑っちゃうのは、「Word Perfect」というワープロソフトがあるんだが、「私今は会社で、ぅお〜どパーフェクトを使ってるんですけど・・・」っていうのだ。何故か「ぅお〜どぷお〜ふぇくと」にならないのだな。(Wordのorと、Perfectのerは同じ発音)

たぶんね、「私はニューヨークで生きて行くんだ!」という悲壮なまでの心構えで、アメリカ人社会の中でがんばってきた人たちだとは思うのだ。だから日本人が苦手とするWordのorの発音に神経質になってたんだと思う。ただアメリカに長く暮らすうちに、日本人としては壊れてしまったんだろうな。(本人は気づいてないんだけど)で、このタイプは中年〜壮年女性に多い。

で、うちの会社は(今のところ)良くも悪くも日本人相手に日本的なおつきあいをしているので、はっきり言ってこういう人迷惑。(笑)例えば、ソフトの値段を聞くために日本語で日本人の会社に電話をかけたとして、普通だったら最初は、「あ、すみませんが、○○を扱っておられたら値段が知りたいんですが。」という通常レベルの敬語で聞くもんだが、壊れた人たちの問い合わせはものすごい。

トゥルルル がちゃ
 私 「もしもし。△△でございますが。」
 壊 「あ、あなたの所はソフトは売ってらっしゃるの?」(いきなり)
 私 「あ、はい。扱ってございますが、あの失礼ですがお名前をいただけますか?」
 壊 「いや、それはいいんです。」(って、こっちが困るんだよ)
   「あなたは社長さん?」
 私 「いや、私は違いますが」(なんの関係が?)
 壊 「あそ、私は自宅でWindows96を使っていて、
    インターネットはアメリカオンラインと
    ネットエスケープなんですけどね、・・・」
    (以下自分の環境をむちゃくちゃな用語で一方的にしゃべる)

 私  (しばし耐える)

 壊 「で、うちのボスがアメリカ人なのでね、通常は
    イングリッシュぶぅわ〜じょんのWindowsでいいんですけど・・
    (まだ続く)

 私  (すでにメモ用紙では落書きが始まっている)

    (結局「英語版の一太郎が欲しい」ということを
     言いたいことが判明する)

 私 「一太郎6.3/R2でしたら、税込みで○○ドルでございますが。」
 壊 「あら、お高いのね。紀伊国屋ではもっと安かったわよ。」

・・・・・・・死んで欲しい。ASAP


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