2001 September

 

9/1 (Sat)

最後のご奉公ではないんだけど、直接番組に関わる最後の日。特に感慨もなく終わる。その後ちょこちょこと仕事を片づけていたら、某保険屋からプチパーティーのお誘い。特に用事もなかったので、参加させていただきますと返事。

仕事を片づけてから、帰りがけに靴屋を冷やかす。何となく面倒になって黒のニューバランスのスニーカーを購入。スニーカー買うのって5年ぶりくらいかも。(笑)

保険屋さんのパーチーは、思っていたより少人数で、保険屋と美女3人とでとりとめもなく会話。そのうちの一人が、今の会社と結構深い縁ということが分かって苦笑。やっぱり狭すぎるよ、New Yorkの日系社会。(笑)

1時過ぎに帰宅してから、たまっていたビデオと、まだ見ていなかったAlmost FamousのDVDを見る。もっとシンプルな映画かと思っていたんだけど、何が言いたいのか分からないつまらない映画だった。

◆今日の独り言
で、気が付いたら夜明けを迎えておりました。(笑)


9/2 (Sun)

そういう無茶をすると、当然普通の時間に起きられるわけもなく、気が付いたら夕刻でございました。ちょっと身の回りの要らない物をイーベイングして、殺戮ゲームを少し楽しんで一日の終了。

◆今日の独り言
私にはこういう日が必要なのでつ。


9/3 (Mon)

レイバーデー万歳!って別に関係ないっすけど。名前からすると勤労感謝の日に近いのかもしれないけど、実際の感覚は、「夏休みはこれで終わりよデー」という感じ。実際どこの店も、オンラインショップも「Going back to schoolセール」花盛り。アメリカは9月から新学期なのだな。(よって基本的に夏休みの宿題という物が存在しない)で、その日にニッポン男児のする事は、掃除洗濯炊事なのだ。日頃やらない細かいところを含めて大掃除を始めたものだから、当然のように途中で飽きてしまい、片づけを始める前より余計に散らかった部屋を横目で無視しながら就寝。

◆今日の独り言
ま、今週からバケーションだし。(といってもヒッキー)


9/4 (Tue)

連休明けなので、ちょっと気分を変えておニュー(死語)のスニーカーで出社。1時頃おつかいで外に出たら、嫌がらせのような夕立。で、お使いを住ませると当然晴天に戻る。なんか、ここまであからさまだと妙に納得してしまうものだね。

◆今日の独り言
幸いぐちょぐちょにはなりませんでしたが・・・・


9/5 (Wed)

うーん、山崎邦正結婚か。しかも10歳下と・・・。亜耶ちゃん勇気あるなあ。どういう判断によるものなんだろう?(笑)

◆今日の独り言
でも、ある種希望がもてる話でよかったよかった。


9/6 (Thu)

久しぶりにタミヤのページを見ていて、1/35シリーズとか、ウオーターラインシリーズがあるのを見て感動。(ウオーターラインシリーズはバンダイが抜けて、静岡三社になったけど、むしろクオリティが上がってオッケー。)で、色々見ていてプチつぼ入ったのがこれ。ロンメル元帥付きというのはいかがなものか。言いたいことは分かるが・・・・(笑)

◆今日の独り言
プラモデル作りたくなったな。


9/7 (Fri)

日本から友達が観光に来るので久しぶりのJFKまでお出迎え。いつもはAトレインを延々乗って空港まで行くのだが、今回は新ルート(というか、使ったことがなかっただけなんだけど。)のEFトレインでクイーンズの

タクシーに乗ってホテルにチェックインして早速観光開始。とりあえずSOHOを流して、キャナルストリートを抜け1トレインに乗って、マンハッタンの一番下まで来てスタテンアイランドフェリーに乗って、例の景色とカモメを楽しむ。

戻ってきてからワールドトレードセンター(中国語で「世貿中心」(本当))にのぼって、景色を楽しむ。ここへ来るのは5年ぶりのような気がする。特に変わったこともないんだけど、やっぱりこのビルの構造(ガラスぎりぎりの所まで近づける)は高所恐怖症の私には嫌がらせのような構造だ。

しばらくぼえぼえしていると、いい具合に街が紫色に染まる。でも日本から着いた当日だとぼちぼち眠くてしょうがないだろうなと思って帰るかと訊くと、友達は観光客パワー全開で「いや、まだまだこれからじゃ!」と超元気。(笑)それでは、夜景もきれいなフェリーからの景色を見に行くかと、もう一度スタテンアイランドフェリーへGo!

さすがにその後は電池切れになったので今日の観光は終了。

◆今日の独り言
久しぶりのど観光でした。


9/8 (Sat)

今日は出社日なので、友達を適当に遊ばせて(セントラルパークに行ったらしい)ぽちぽち仕事をしていると、帰っていいよということになったので、遠慮なく仕事を切り上げる。時間的に6時頃になっていたので、ゆきちゃんと飯でも喰いに行くかということになり、友達と合流して3人で久々に6丁目のインド街にGo! いつもどこ入っても同じだから故に、どこに入ろうか悩んでしまうんだが、今回は観光客がいるということで、1 Ave.沿いの光りまくりの店にする。

美味いんだけど、どこで食べても同じお子ちゃまの味アンド狭いぞこのテーブルという環境で飯を喰って、ゆきちゃんと別れる。その後観光客を連れて、イーストビレッジからグリニッジビレッジを流して今日の観光を終了。

◆今日の独り言
久しぶりに土曜日の夜のグリニッジに行ったけど、やっぱりいい感じだね。イーストビレッジほどお子ちゃまじゃないし・・・


9/9 (Sun)

今日は丸一日付き合ってど観光。地味に前から乗ってみたかった二階建ての観光バスに「しょうがないから付き合ってやるよ」(←実は嬉しくてしかたがない)といってポートオーソリティーにあるターミナルでチケットを買う。大手だったApple Toursがつぶれたので、まだあるのかなと思っていたんだけど、ちゃんとGray Lineが後を引き継いでいる。(ウエブサイトもhttp://www.nyappletours.com/に行くと転送される)しかも今までのいかにも中古というバスでなく、ちゃんと新調した観光用のバスでなかなかよさげ。チケットを調べたら予想よりちょっと高くて3つあるコースに2日間乗り放題のチケットが45ドルだった。

とりあえずメインのダウンタウンコースのバスに乗ってスタート。今日はタイムズスクエアでなんかイベントがあるそうで、いつもと違うルートを取っているみたいだ。たしかにミッドタウンの9 Ave.を通っても観光名所はないよな。

その後グリニッジを抜け、ファイナンシャルディストリクトを通って、これまた定番のピア17前で下車。(この観光バスは、停留所ならどこで降りてもどこで乗っても良いのだ。)中を一通り冷やかして、その辺のパフォーマンスを見て再びバスに乗って出発点まで戻る。次の夜景ツアーに備えて飯でも喰うかということになる。

ここでひらめいたのが、「紅花」。あのパフォーマンスは楽しいだろうと思って、56丁目の紅花WESTへ行く。ところが、がっかり。単に鉄板の上で焼いているだけで、タマネギで作った煙突から蒸気を出すのが唯一のパフォーマンス。あんなもの私でも出来る。以前のように楽器のように塩こしょうの缶を鳴らしたり、エビの尻尾を飛ばして頭の上やポケットに入れたりというパフォーマンスは一切なくなっていた。こんなんじゃ紅花に来る意味が無いじゃないか。しかもフライドライスの味付けもへただし。(怒)

とどめにチェックにしっかりと勝手にチップ金額を乗っけてきたので、頭に来て「これはなんだ?」と訊くとしゃあしゃあと「Double Tax」とのたまわる。観光できている友人の手前あまりせこいことでもめたくはなかったので、そのまま払ってきたが(チップは最初からそのぐらいはおくつもりでいたんだけど、最初から乗っけてくるのが気に入らなかったの)もう二度と行く気をなくしました。

◆今日の独り言
しっかりせえよ、ロッキー青木(怒)


9/10 (Mon)

ちょっと寝坊したので昼過ぎからど観光再開。とりあえず国連に行くが、なんか改装中でただでさえ見るところがないのに地下の土産物屋しか見るところがなかった。

国連を出て昨日に引き続き二階建てのバスに乗って、周遊するつもりだったんあが、あいにくサンダーストームが襲来したので、一旦プラザホテル前で降りる。MOMAやらロックフェラーセンターを冷やかしていたんだが、幾度となくやんでは降るサンダーストームに閉口。FAOシュワルツを最後に豪雨の中今日の観光を終了。

◆今日の独り言
傘持っていなかったんでずぶぬれ。


9/11 (Tue)

朝、予約してあったRiver Cafeからの電話で目が覚める。曰く、「てめぇの予約はキャンセルだよ。ハニー。」事情が飲み込めず、「え?なんで?」と訊いたら、「ワートレがクローズだからだよ。」と愛想ない返事。寝ぼけながらも、「なんか爆弾騒ぎでもあって閉館になったのかなあ?まあ確かにワートレの電気がないと景色が悪いから、気を利かせてキャンセルしたんだろう。結構良心的じゃん。」などとぼえぼえ考えながら、起きだしてメールチェックをすると、「大丈夫?」「無事ですか?」のようなメールのオンパレード。

は?なんのことでございましょう?

テレビをつけウエブをチェックして、はじめてとんでもないことが起きていると知る。4日前にのぼったばかりのワートレに飛行機が突っ込んだらしい。確かにショッキングな出来事ではあるけど、まだこのときには、燃えさかるビルを見ながら、「あーこんな高いところでの消火は大変だなあ。火を消した後どうやってあんな高いところを直すんだろうな。」と暢気に考えていた。すると・・・

え?ひょっとして?この映像ってワートレのものなの?え?なんか崩れてるけど・・・

南棟に続いて北棟も崩壊。さらには7号棟まで・・・なんてこったい・・・とにかく街に出てみることにする。野次馬根性というよりは、家族が交通事故にあって死んだと聞いたような感じ。たとえ意味がなくても少しでも近くに行ってみたい。外に出るとうちの周りはいつもの風景、あんな事が起きているなんて信じられない。地下鉄の456ラインは意外にも動いていて、グランドセントラルまでは乗っていくことが出来た。外を出て五番街まで行くと、確かに下の方はもうもうと煙が立ちこめている。そのまま歩いて34丁目まで来たところでポリスクローズ。確かに今私がこれより南に行くことは危険だし、邪魔なだけだなと思い帰宅。

その後も情報を得るためにチャンネル&ウエブサーファーになる。

◆今日の独り言
崩れるところを自分の目で見た人も多かったけど、私は見なくて良かった。見ていたら平常心ではいられなかった。


9/12 (Wed)

観光できていた友人が今日帰国予定だったのだが、当然フライトはキャンセルになってしまったので、ミッドタウンのJALのオフィスに行ってみることにする。着いてみるとたくさんの人が並んでいる。大半の人はおとなしくしているんだけど、そこは日本人のこと、やたらと高慢な言いぐさのオヤジや、ヒステリックなだけのお姉ちゃんなどがいて苦笑。大変だねえ、JALの人も。

しばし待っていると、順番がきたので、「この事態ですから、いつ飛べるか分からないのは了解しています。ただ、なるべく早く帰るためにはどういう行動をとったらいいですか?」というのをちょっと動転気味の友人に代わって質問。そうすると、「フライトが可能になった時点で、必ずこちらからお電話します。」とのことだった。昨日から一度もつながらない800-525-3663以外の電話番号はないのかと訊いたんだが、それはないとの答え。念のため名前を教えてもらっておとなしくJALを後にする。

友人が帰れなくなったので、その辺をぶらぶら歩くが、この時期当然ほとんどの場所が閉まっていて、単に散歩になるだけ。何となく南に歩いていったら、意外なことにハウストンストリートまで南下できた。ウエストブロードウエーとの交差点で一枚だけデジカメでパチリ。以前はこの正面にあったんだよな。>ワートレ

帰りがてら北にぶらぶら歩いていると、34丁目付近でMacy'sの紙袋持っている人間を発見。「え?メーシーズ開いているのか?」と半信半疑ながらもメーシーズに向かうとなんと営業中。やるなあ、庶民のデパート。ちょっと買い物に付き合ってから帰宅。

◆今日の独り言
新聞関係は当然一面。でももしテレビ東京がニューヨークにあったら、バラエティ番組やったかなあ?


9/13 (Thu)

問い合わせ先をうちにしたので、JALの連絡待ちで一歩も外に出られず。でも結局JALからの連絡はない。相変わらずJALの問い合わせ用電話は24時間つながらない。空港がどうなっているかとか、橋の閉鎖が解除されているかなど情報を集める。NY1は確かに色々な情報を伝えているのだが、それぞれが細かくて全体的な部分が見えてこない。JALのウェブサイトでも、空港の情報とかアップデートしてがんばっているのはわかるんだけど、次にいつアップデートするかの情報がないから、ほとんど意味がない。(ずっとリロードし続けるわけにいかないから、たとえ状況が変わらなくても、次に何時にチェックすればいいか知りたい)意外に役に立ったのが全国ネットのFOXニュース。番組自体は普通だけど、ずっと画面下に字幕が出ていて、地下鉄はどこが動いているとか、空港はどうなっているかなどの生活情報が常に表示されていて、ずいぶんと助かった。何とか明日には飛行機が飛びそうだ。

◆今日の独り言
だんだん実感がわいてきた。


9/14 (Fri)

朝の日本語放送では、今日から飛行機が飛ぶようなことをいっていたのに、昼まで待ってもJALから連絡なし。一応念のためもう一度ミッドタウンにあるJALのオフィスに行くと、入り口のところで係りのおばさんが、「いつの便ですか?」と訊くので「12日の予定の便ですけど。」というと、まだ間に合うかもしれないから急いで空港へ行けという。話が全然違うじゃないかと思いつつも、タクシー拾って荷物を取りに帰り、大急ぎでJFKへ。

JFKにつくとたくさんの人たちが待っている。ウエイティングリストに名前を書いて、とりあえず待つしかあるまい。2時間近く待たされて結局今日の便は乗れないという結果に。こういう非常時だから、自分の思い通りに事は運ばなくて当然だというのは十分わかっているんだけど、それにつけてもJALの頭の悪さには辟易した。

冷静に考えれば、JALは自分のところの飛行機が落ちたわけでも何でもないわけだから、FAA(連邦航空局)の指示に従って、飛行機が飛ばせるかどうかの判断を仰ぐだけ。出発できる可能性のある機体はすでにわかっているんだから、その座席をどのように割り振り、どのように案内するかだけを考えればいいこと。人が足りないなら、「JFKのカウンタだけでウエイティングリストを受け付ける」と決めて、先着順か本来のフライトの日付順に乗せていけばいいだけの話。

それが、必ず電話するといっても電話をしなかったり、(できなければ言わなければいいのだ)どういう基準で座席を割り振っているか不明瞭だったり、絶対に通じない問い合わせの電話番号を渡してとにかくここで訊いてくれの一点張りだったり、「今日のウエイティングリストは破棄するから明日また並び直せ」といってみたりするから、みんながキレるのよ。ほとんどの人は、職員の立場を考えておとなしく指示に従うつもりでいた人たちなのに、自らの手で暴動起こしかけてどうするの?

◆今日の独り言
せこいようだけど、タクシー代$80-もJALの伝達ミスで無駄になったし。


9/15 (Sat)

朝、リムジンサービスを自宅まで呼んでおいて、それに友人を乗せて空港に送りつける。今日は私は空港まで行く時間がどうしてもとれなかったのだ。(その後無事に乗って日本に着いたとの連絡あり。)友達を送り返すことばかり考えていて、自分のことが何も整理できていないことに気づいて、メールを出し直したり、NYの知人と直接電話で話したりなどして一日が終わる。

◆今日の独り言
なんか落ち着かない。


9/16 (Sun)

私の周りの人を含めて、ニューヨークにいる日本人は、今回の事件に関して何らかの答えを探そうとしているように見える。ある人はボランティア活動に、ある人はウェブで情報公開と何らかの行動によって、平常心を保とうとしているように見える。そんな中で残念な(というか、かなりあきれた)方を2名発見。別に探した訳じゃないし、ふつうだったら他人を攻撃する気はないんだけど、個人の日記だし、こんな時期だったのでいつもより悪いツボに入ってしまった。

一人目はかの有名なこのお方。写真撮りに行って、大変だと騒ぐだけ。なんか環境問題とかの活動をしていたはずの人が、ひんしゅくを買った観光客と同じノリ。ビルの炎上シーンをでかでかとトップページに貼り付けるセンスも理解しがたい。マックから窓に乗り換えた時点で終わってるし。(←これは関係ないけど(笑))

もう一人は、一部ニューヨークの人に有名なおねえちゃん。彼女は今にユーヨークにはいないんだけど、最近の彼女の思考回路は完全にニューヨークによくいる壊れたおばちゃんそのもの。(昔はいいことも書いていたんだけどね。←だからブックマークしてあるんだけど)

メディア業界に携わる人間であれば誰しも、「自分もNYにいたら!」と思わないハズがない。逆にNYにいたメディア業界の人間は、絶対に「やったね!」と思っている。

この一文は寒気しました。だから、マスコミ関係者はクズばっかりだと思われるのよ。

◆今日の独り言
書いてたらまた腹が立ってきた。


9/17(Mon)

「グランドゼロ」という言葉がニュースなどでよく使われだす。最初は「ビルが崩れて地面と同じゼロフィートになったという意味なのかしゃん?」と思っていたんだが、「爆心地」という意味らしい。でも辞書とかひくとどうやら「曝心地」という意味の方が強いようだね。「被爆」と「被曝」の違い。火偏の「爆」は通常爆弾で、日偏の「曝」は核兵器という意味なのだよ。(どっちも「ひへん」だけど)

◆今日の独り言
でもさあ、アメリカが使う権利あるか?>グランドゼロ 歴史上唯一落としたのはてめーだっちゅうの。


9/18 (Tue)

トップページ(コンテンツページ)で喪中宣言。(直リンクで気づかなかった人多いだろうけど)なんかね、どよーんとしているんだな。ボディーブローのようにじわじわ効いてきている感じかなあ。とりあえず、気持ちを整理するために自分の感情をまとめてみた。

まずね、WTCビルが崩れる映像を最初に見たときに、思わず涙が出たのだな。ここではじめて、「あれ?私ってこんなニューヨークのことを好きだったっけ?」と気づいたのね。考えてみれば、前から友人の観光案内をしていたときも、ニューヨークの街をどこか自分のもののように自慢している部分があったような気もする。これがまず今回の事件で最初に出てきた感情。

次に出てきたのが、アイデンティティの問題。私はニューヨーカーであることを誇りに思っているんだけど、アメリカンじゃないんだよね。いじけているわけではなくて、アメリカンになりたいとは思わない。日本人でありたいという気持ちは確かなわけ。そうすると、献血は別にしても、復興への募金とかをしようという動きがニューヨーク在住の日本人の間から出てきているけど、それはなんか
違う感じがしちゃうんだよね。報復のための臨時予算が数兆円ある国になんで不況にあえぐ国の国民が寄付をしなければいけないのか。ニューヨークという国があるのであれば、喜んで市民となって協力するけど、ある種大統領の人気稼ぎになぜ自腹を切って荷担しなければいけないのかという気持ちが強い。ただでさえ貰えるあてのないSSを払い続けているのにね。(笑)

ニュースとか見ていても、アメリカ国民の幼稚な感情はかなりヤバイ。星条旗を復興のシンボルとして、復興要員に沿道から拍手を送るニューヨーカーは好きでも、戦争でカタを付けようとするアメリカの世論はやばすぎる。今回のテロを21世紀のパールハーバーと呼ぶ歴史認識の甘さには驚くばかり。(それ以上に、同じ見解を持つ日本人が多いのも大問題)これが2つ目の感情。

でも、戦争によって問題が(表面上)すんなりと解決した例が歴史上一つだけある。それは日本。(アメリカから見て)卑怯な真珠湾攻撃をした日本に(民間人を含めて)その被害の数百倍の報復をしたアメリカ。それに屈して、おとなしくなってしまったのは他ならない日本。今や(アメリカ軍による空襲や原爆で関係のない多くの人たちが犠牲になっているにも関わらず)日本人のほとんどがアメリカアメリカに好感を持っている。(あるいは洗脳されている)だから卑怯な攻撃には徹底的に攻撃するのが正義で、それでうまくいくのだという前例を作ってしまったのは日本でもあるわけだ。その日本人である私にアメリカに何がいえるんだろう。これが3つ目の感情

ところが日本から見ると「邦人」というのは、日本企業に日本で就職してアメリカに来ている人たちのことのようで、私たちは邦人ではないような扱いだ。なぜ邦人行方不明者何名と言い切れるんだ?アメリカの企業に現地採用された人たちだけではなく、日本人が作った会社に働いている人たちも、観光や留学できている人たちも、邦人ではない扱いで、いつものお役所仕事とはいえ、「こんなに日本を好きなのに、私たちはいったいなに?」という感情も当然おこってくる。わざわざ日本領事館まで出向いて、海外在住者届けを出していた私にかかってきた電話は一本もなし。(人手が足りないのならそれこそ日本人のボランティアを募ればいいのだ)で、「以前行方不明になっている邦人12人の安否が気遣われています」なんて報道された日には怒りを追い越して悲しくなってくる。他の国の友達とかと話していて、日本の失策なんかを指摘されたときには、プチ日本代表として、日本を擁護することを繰り返してきたのにね。これが4つ目の感情。

私がニューヨークに住み続けている理由は特にないんだけど、あえて言うのであれば「ニューヨークは楽しいよ!」という漠然とした感覚だったわけ。ところがこうして事件が起きてみると、自分をそのテンションに戻すのが、けっこう難しく感じる。ニューヨークという街は普通の生活をはじめようと努力しているけど、どこか自分の中にどよんとした部分がぬぐい去れない。Life goes onだけど、果たして事件前の感情に戻れるのは私自身にも分からない。テロに影響を受けるのは情けないんだけど、ニューヨークといえば無条件に(いい意味で)刺激的だよという感覚に戻れるんだろうか?これが5つ目の感情。

◆今日の独り言
列記するぐらいしか整理つかないなあ。


9/19 (Wed)

何となくもやもやしたままでも何なので、ボスに会社を辞めることも考えているんだけどというような話をする。まだ何ともいえないけどね。帰りにグラセン方面に出て、クライスラービルみたらちょっと元気が出た。

◆今日の独り言
人造物の美しさって結構元気づけられるもんです。


9/20 (Thu)

事件以来、飛行機の音がするとつい不安げに見上げてしまうのがみんな癖になってしまっているようで、ちょっともの悲しげ。昨日発行のThe Village Voiceの表紙はよくできている。「Wish you were here.」ってその通りだよなあ。

◆今日の独り言
初めて英語が心にしみた。(笑)


9/21 (Fri)

飲み会にちょっと遅れて参加。アッパーウエストなのに火薬に粘土を混ぜたようなにおいがする。たぶんしばらく忘れられないだろうなあ、この臭い。

◆今日の独り言
でも気の置けない人たちと話せてよかったな。


9/22 (Sat)

開催が微妙だった極真空手の大会のPAをお手伝い。オペレートの場所が観客席より近いので、迫力があってよろしい。特に胴衣がぱんぱん鳴るのはかっこいいね。ただ、今年はテロの影響で強い選手が入国できなかったという事情もあって、実力的には今ひとつだったらしい。私には十分痛そうだったんだけどなあ。(笑)

◆今日の独り言
どちらにしろ私とは対極の方々でした。


9/23 (Sun)

なんか4時間ずつ4回ほど寝る変な生活パターンに陥ってしまう。気づかなかった人も多かっただろうけど、一応トップページは喪中になっていたので、ムービーを直して(久しぶりにFlashいじったら凄い時間がかかってしまった。)ちょっと書き加えて復旧。

◆今日の独り言
といっても更新はなし。(笑)


9/24 (Mon)

ロックフェラーの前を通ったら、いつもは世界カ国の国旗が掲げてある場所がすべて星条旗に。ひえー、気持ち悪いよぉ。これをそら寒く感じないのがアメリカ人の寒いところだな。

◆今日の独り言
異様だって、絶対。


9/25 (Tue)

マンハッタンを歩いていると、以前は気にすることもなかったんだけど、消防署がやたらと気になる。どこの消防署でも犠牲者が出ているので、その追悼の花束やろうそくなどで、いやでも目に付いてしまう。犠牲者の多くはビルの崩壊に巻き込まれた人たちなので、現場に到着した順番などはあまり関係なく、近くでもほとんど被害者を出さなかった消防署もあれば、ブルックリンなのに消防署ごとなくなった(全員が犠牲になった)ところもある。そういうところを通ると、自分のことや、世界のことを考えていた頭が急に卑近になって、消防士の家族のこととか考えて泣けてしまう。

◆今日の独り言
バランスが取りにくい感情ではあるな。


9/26 (Wed)

ボスとちょっと話して、とりあえず今の会社をやめるの決定。近未来の不安は大きいものの、ストレスフリーになったのも確か。このままニューヨークに残るのか、それとも帰国するのかについてはまだ決めかねている。とりあえず10月いっぱいまではステータスは残してくれるので、2ヶ月弱の間に決めればいい。

◆今日の独り言
やっちまったい。


9/27 (Thu)

ゆ姐から「こんなん送られてきたよ〜」と合成写真が届く。まったく不謹慎な人が多いね。(笑)しかしこの写真矛盾だらけ。

  1. こんな写真を入手できたなら、かなりの金額で報道関係に売りつけられる。わざわざネットだけに流出するわけがない。
  2. 展望台があるのは南館で、飛行機はそれを目指しているように見えるが、この時点で北館には大火災が起きていて、当然避難命令も出ているし、煙で写真どころではないはず。
  3. 機種が767まではあっているけど、塗装がアメリカンエアーのもの南館に激突したのはユナイテッド航空のもの。(ユナイテッドの色は、上がグレーで、下が黒の2色)
  4. 北から侵入してきたのは(エンパイアが写っている)北館に激突した飛行機で、南館へは南から(自由の女神がある方)侵入した。
  5. そもそもこの角度(侵入角度、飛行機の傾き)では北館はもちろん南館にもぶつからない。
  6. ピンぼけ写真なのに、飛行機がクリアすぎ。時速500キロの物体の方にカメラがピントを合わせることは考えにくいし。
  7. まだ夏の気候なのに、こんな暑苦しい格好をしていたら、警備員にとめられる。
  8. というか、飛行機が衝突したのは、8時45分と9時5分。展望台は9時30分からしか開かない。

◆今日の独り言
ほかにやることはないのか。(笑)


9/28 (Fri)

先日の紅花での出来事をウェブ経由で送っておいたら、ちゃんと返事が来て、もっと詳しく教えてくれとメールが来ていたので、さらに詳しく書いて送ったら、丁寧なお詫びとギフト券を送ったとのメールが帰ってきていた。一般的カスタマーの私は、単純にもこれで機嫌が直るだけでなく、紅花を見直すことに。たかがメールと$20程度の自社ギフト券だけの違いで、PC Mallでは絶対に買わないと意固地になっているのとは対照的な評価になるのは恐ろしいねえ。

◆今日の独り言
ある意味商売の基本だね。


9/29 (Sat)

朝日新聞の出しているアエラという雑誌、以前半年ほどニューヨークで定期購読してみたんだけど、内容の薄さにやめてしまった雑誌だ。たとえば、「日本は不景気だ。Aさんはこう語る『首になったよ、どうしよう』、そして○○研究所のBさんは『これはバブルのツケだ。』・・・」で終わりというパターンばかり。深みもなければ新しい視点もない。

で、知り合いのところに偶然アエラのテロ特集号がおいてあったのでぱらぱらめくってみて絶句。詳しくは覚えていないけど、とにかく「よくここまで極端な例ばかり拾ったな。」という印象。たぶんでっち上げもかなり入っているんだろう。ということで、アエラは読む価値のない雑誌という確信をさらに深めた次第。きっとほかの話題でも、当事者はアエラみて絶句しているんだろうな。

◆今日の独り言
雑誌なんてそんなモノと言えばそれまでだけどね。


9/30 (Sun)

何となく気が向いたので、ビレッジのArthur's Tavernまでいって雄一氏の演奏を聞きに行く。ぼーっとしていたら、ほよちゃんと偶然会ったので、3人で飯を食いに行って、デザートまでを食い散らかしてから帰宅。

◆今日の独り言
街全体が「なかったことにしよう」とがんばっているという感じがする。


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